まだ知らない 知りたかったことに出会えるような気分
↑今年、前橋の白井屋ホテルに泊まったときの写真
ピンチ!心身の不調から始まった2023年!上半期はとにかく休んだ。振り返ってみると学校を卒業して社会人になってから大きく3回それぞれ別の理由で休んでいる。いずれもぶっ倒れて休む羽目になったんだけど。加齢による自分の身体の変化や健康についてもっと知らないとダメですね。最近は養命酒やフラクトオリゴ糖を飲んだりたま〜に運動して気をつけてます。
休んでたときは医者にリフレッシュも大事と言われていたので映画を見たり、本を読んだりしていた。たくさん散歩もした。時には近所のカフェをひとつひとつ巡ってメニューをチェックしながらホットコーヒー1杯何円なのかを記録して『俺の町のコーヒー価格早見表』をつくったり、近所の公園を巡って、どこが自分にとって落ち着くのか検証したり、テーマを決めて散歩をしていた。
まとまった自由時間がかなりあったので新曲を書くのも捗るんじゃないかと思ったけど全然うまくいかなかった。すでに頭の中にあるフレーズを録音することはまだできるんだけど、新しく歌詞書くのは難しかったな。そういえばCOVID-19の襲来で緊急事態宣言が出て決まってたライブが飛びまくった2020年も家にいる時間が長かったけどまったく書けなかった。
自分は働くこと(「アクティブになること」と言ってもいい)によってはじめて曲が書けることがわかった。学生時代に部活も勉強もせずぼーっとテレビ見てた時期もたしかに書けなかった。不安定な環境で締切があってスピード感のある毎日で、それに全然ついていけずにヒーコラ言ってる中ではじめてクリエイティブを発揮できると思った。
だが、休んでる日々は退屈ではなかった。自分が休むことによってまわりの人に迷惑がかかる罪悪感と、活動ができない歯痒さ、金銭的な生活の心配はあったが、とても充実した日々を送っていたと思う。しばらく続いた傷の痛みとその傷がだんだん回復していく中で自分は生きているという実感があった。また、閉塞的だがそのかわりストレスのない生活は涙が出そうなくらい嬉しかった。ずっと休んでいたいとは思わないけど、おそらく休むことに飽きることはないと思う。
最近思うのは働くこと、休むこと、そのどちらも生きることに値するが、自分の人生の本質は「休むこと」にあるんじゃないかということ。が、であるならば、ちゃんと倒れる前に休むようにしたい。倒れて休む日々でなくて、健康に働きつつ、休みつつの細かな連続を楽しみたい。もっと器用に、自分を律して生活していかねば。いやはや本当に健康に留意するぞ。
今はすっかり元気になって、スローペースだが働いている。この前録画した『細かすぎて伝わらない選手権』を見ながらこのブログを書いてる。(キンタロー。おもしれー!)
だらだら〜っと今年起こった話を書いているが、いったんonettの音楽活動にフォーカスして、ざっくり振り返ります!前述のように今年は休んでいた時間が多かったのでそんなに活動してません。読み飛ばしてもいいですぞ。
①4/1 荻窪club Doctorでライブ(あんぽんたん企画)
あんぽんたんというバンドのリョウくんに声をかけていただき、メンバーのちゅうたくんと二人で出演。ちなみにはじめてonettに興味を持ってくれた方にお伝えするとonettはバンドでなく、自分が一人でやってます。バンドでライブする機会は多いけどそのときはいつもサポートしてくれるメンバーを集めてやってます。メンバーは固定ではなく都度異なりますが、よく一緒に演奏するメンバーはいます。このライブのときは昨年までよく一緒に演奏してくれていたギターのウノ太一くんがロンドンに移住してしまったのと、ドラムの萌さんがメインバンドのArtTheaterGuildの予定が先に決まっていたため出演できないということもあり、ベースコーラスのちゅうたくんとギターボーカルの自分で、曲によってはオケを流したり、楽器を持たなかったり、形態を変えながらパフォーマンスをした。なかなか面白かった。またこういう特殊な試みをライブでやりたいな。あと荻窪は穏やかで良い街ですね。ライブ前に八丁通りを歩いたがこの日は春めいた陽気を感じてとても気持ちよかった。
【SET LIST】
1.黄金の心 / Heart of Gold
2.突然 / out of the blue
3.連れ合いになってよ/ hand in hand
4.仲直りの準備はできてる/ let us cling together
5.愛はいつも負けっぱなし
6.もう大丈夫 / le grand écart
7.ゆとぴやぶっくすのテーマ
②4/21『ゆとぴやぶっくすのテーマ』公開
【ゆnovationとonett】名義で南浦和にある本屋「ゆとぴやぶっくす」のテーマ曲を制作し、ゆとぴやぶっくすのYouTubeアカウントより動画を公開しました。https://youtu.be/Ct6gbCDyHZ0?si=Ju-Jnyigc62ywMnO
今回一緒に制作した経緯をシンプルに話すと、元々Twitterで相互フォローだったゆnovationさんが南浦和という地にゆかりがあって、自分の家族がその南浦和で本屋の店主をやってて、それを知ったゆnovationさんが連絡くれて本屋にも来てくれて、そんでしばらくして店主からのオファーでゆnovationさんと自分に声がかかってテーマソングをつくることになったというわけです。ゆnovationさんの音楽はもちろん前々から知っていたし大好きだったので、店主からのオファーにはもちろん二つ返事でOKしたさ!店主を介し一緒に曲を仕上げていく日々はすっげー楽しかったな。動画公開後に3人でガストで打ち上げしたのも楽しかった。ゆnovationさんと店主に感謝です。歌詞短いんで以下に記す。
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ゆとぴやぶっくすのテーマ
今日はなんにもしたくない日
だけど少しはでかけたい日
誰に何を頼むほどじゃないが ただぼんやり
むこうから幸せがやってきてほしい日
だから行くよ ゆとぴやぶっくすへ
花に水をやるような習慣
まだ知らない 知りたかったことに
出会えるような気分
南浦和ゆとぴやぶっくすへ
不思議な意味と触れ合う瞬間
まだ知らない 気持ちになれる
背表紙を眺めながら
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この動画を見たみなさんにはぜひお店にきて好きな本やゆとぴやぶっくすが出してるグッズを買ってほしい。さらに知り合いはよかったらお店に来る前に俺に連絡してほしいな。この店で自分は働いてるわけではないので知り合いがきてくれるなら俺もその場にいたい。
③4/28『やさしさについて』配信リリース
【Track List】
01.やさしさについて
02.恋は割に合わない
03.炎の挑戦者
04.愛はいつも負けっぱなし
05.読書とユートピアン・ミステリー
06.誰もが帰りたい
6曲入りのEPをリリースした。調べたら前作『Get Along』以来1年7ヶ月ぶりのEPだと。ジャケ写は私。肩のあたりになんか白いのついてるけど何だかわからなかった。サウンドは尾崎豊の1stのような軽やかさと温かみのある音を目指した。『やさしさについて』のイントロはBOØWYの『わがままジュリエット』を明確に意識した。すぐ気づいてくれた方もいて嬉しかった。収録曲のうち『恋は割に合わない』と『炎の挑戦者』は2021年の8月に友人らを自宅のスタジオonettNashvilleKitchen(オネットナッシュビルキッチン)に招いて、ホームパーティーをしながら録音した。こうしてせっかく誰かと協働して録音したのに仕上げてなかったり、リリースまでに時間が経ってしまう曲がたくさんある。ほぼ自分要因であり、申し訳なく感じる。pinfuの石ノ森けんぢろうさんとCOVID-19襲来前に録音した音源もいまだにリリースできていない…。来年はリリースできるようにしたい。『読者とユートピアンミステリー』は『ゆとぴやぶっくすのテーマ』から生まれた曲なのでアレンジの違いを楽しんでいただければ!『誰もが帰りたい』は慕情tracks代表のtamao ninomiyaさんにお誘いいただいて参加したコンピ『minami no shima』(2021年リリース)のためにつくった曲です。これ良いコンピだったなぁ。そのコンピの視聴DLリンクはこれですhttps://bojoutracks.bandcamp.com/album/minami-no-shima
④9/16下北沢THREEでライブ(大PASSiON NiGHT)
PASSiON RECORDSの元希さんにお声がけいただき出演。パショレコの企画に出させていただくのは2回目。本当にありがたい…。気合いを入れて5人編成でライブ。onett初期に何度かギターを弾いてくれたオグラさんを数年ぶりに誘った。オグラさんはいろんなバンドでギターを弾いていて忙しいところだったが、快く引き受けてくれてありがたかった。スタジオで数年ぶりに一緒にリハーサルをしたときに昔の記憶が甦ってきた。onettを始める前からの友人なのでonettに参加しているメンバーでいちばん一緒にいる時間が長いと思う。ライブも一緒によく見に行った。ローリングストーンズとかポールマッカートニーとか。ポールマッカートニーの東京公演のときはライブの時間が長くて途中でトイレ行きたくなってポールが『Band on the Run』を熱唱してるときにダッシュで連れションしに行ったことを今でもよく覚えてる。そして、onettバンドにコーラスとして山崎さんをはじめて誘った。山崎さんは明日賀友朗というアーティストのマネージャーをしている方で作詞作曲やレコーディングエンジニアもやられてる方なのだが彼自身も歌手としてべらぼうに良い声をしていて歌がうまい。自分としてはバンドのコーラスに力を入れたかったので彼に声をかけた。彼とはボウガイズ橋本くんの結婚披露宴の余興ではじめて会った。スタジオに一緒に入るまで、山崎さんと会話した総時間は5分も満たないくらいでほぼはじめましての状態だったがすぐに打ち解けた。年齢を聞いてみると一緒!なんかタメ年のミュージシャンを見つけるとすごく嬉しいんだよね。そんなこんなで気合いを入れて臨んだ大PASSiON NiGHT。本当にノッてくれたみなさんありがとうございました!!本当にお客さんに助けられました…【SET LIST】
1.慕情 / S.W.A.L.K.
2.スティル、夢に生きてる / i'm still dreaming there
3.愛はいつも負けっぱなし
4.お風呂に入ろう / Bathroom Song,Summer is over
5.ビューティフル・ドリーマー / Beautiful Dreamer
6.ゆとぴやぶっくすのテーマ
7.死んでる場合じゃない!
⑤11月頃 寄稿したboi第四号が都内ライブハウスにて頒布開始
TOKYO TOWN SHALALAのギターボーカルの池田さんが代表を務める『boi』という都内のライブハウスにてTAKE FREEで入手できるミニコミ誌に寄稿させていただきました。タイトルは『onettの不能不全日記』。じつは22年春〜23年春の間、音楽活動の傍ら不妊治療をしていたんですが、その奇妙な日々の日記の一部を載せてます。どのライブハウスに頒布されているかは池田さんのXをチェックしてみてくださいな。https://x.com/mocaikeda/status/1728397079872209288?s=46&t=PfOu331fystW0uwVIqtiig
⑥12/8 シングル『エブエブ』配信リリース
【Track List】
01.エブエブ
02.たりないっ!
現時点(2023/12/23)での最新2曲入りシングルをリリースした。タイトルの由来は今年日本で公開された映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の日本での略称から。みなさん聴いていてなにか感じましたでしょうか。カバーアートは風見2さん。この曲にぴったりのかわいいイラスト。風見2さんにオファーしたとき『エブエブ』はまだ出来てなくて、こちらは弾き語りに近いような簡単なデモ音源を送っていた。それに対して風見2さんがラフ絵を描いて送ってくれて、そのイラストに影響されて自分はエブエブのアレンジを仕上げていった。自分の音源と風見2さんのイラストの往復書簡は4往復くらい続いた。この共同作業の日々はめっちゃ楽しかった。なので曲とイラストが完成したときは少しさみしかった笑
2曲目『たりないっ!』は1曲だけじゃつまらんだろうと思って、ささっとつくった。onettがささっと曲をつくるとこんな曲ができるんだ。けっこー良いでしょう。
⑦12/16西調布Studio REIMEIでライブ(SAIKO!!!)
パショレコのイベントに3回目の出演。onettの今年のライブ納めになるイベントだったのでいっそう気合いを入れた。ライブを始める前、あまりこういうことはやらないんですがスタンバイしてるメンバーに「おしっ!円陣を組みませんか!」と声をかけて戸惑うメンバーの肩を組み、何か忘れたけど気合いの一言を放った。その効果か、REIMEIやイベントの包容力のおかげか、リラックスしながらパフォーマンスができたと思う。onettの次に出演したヒュードロズのゴトウさんがMCで「今日は殺伐としてなくて良い雰囲気」みたいなことをおっしゃっていたが、そのとおりで和やかなムードのイベントだった。観に来てくれたSTUDIO HOWBOWのなかそねさんと少し話した。少しお疲れな様子で心配したが、少し元気がないときにつくる作品って絶対良いものができると思うので応援したい。ご多忙かと思いますが来年自分の作品づくりを手伝ってほしい的なお願いをした。この日はゆったりしたイベントでいろんな人と交歓した。元希さんに「ぼくみなさんと写真撮りたいかも…」とぼそっと言って集合写真も撮りました。
【SET LIST】
01.アンチテーゼ
02.仲直りの準備はできてる/ let us cling together
03.アパート
04.お風呂に入ろう-年末篇
05.ビューティフル・ドリーマー / Beautiful Dreamer
06.連れ合いになってよ/ hand in hand
07.エブエブ
⑧12/16 compilation CD-R『SAIKO!!!』に参加
【Track List】
1.しょぼい人生(demo) / egw
2.いそがしい / だらりBAND
3.まあまあ(demo) / 嵯峨山諒
4.なんとなく / ゴトウケイタ 星野雀 (ヒュードロズ)
5.ボーイズは泣かない(Acoustic) / onett
⑦のライブで京都から一人でやってきたゆ〜すほすてるegwさんを救済する(交通費に充てる)ための、なんとも平和なコンピに参加させていただいた。調べたらonettはゆ〜すほすてる(egwさんソロ含む)とコンピで一緒になるのは2018年の『慕情 in da tracks』、2021年の『minami no shima』に続いて3回目だった。ゆ〜すほすてるの皆さんは挨拶するくらいでそんなにお話したことないけどすげー素敵な人たちだと思ったな。『大PASSiON NiGHT』のとき帰ろうと思ったらドラムのノザキさんが追っかけてきてくれて屈託のなさそうな爽やかな笑顔で「もっと話したかったッスよ〜」と言ってくれたの嬉しくて覚えてる。ごっつさんもその日笑顔で話しかけてくれた。egwさんとも『SAIKO!!!』で少し話したけどメロウネスを感じる穏やかな青年だった。すっかりゆ〜すほすてるの話になってしまったがこのコンビ聴きやすくてすごく良いです。おすすめです。HOGO地球だらりさん、carpool嵯峨山さん、ヒュードロズのお二人と、パショレコからリリースしてるバンドたちのコンピにonettが混じることができて嬉しかった。元希さん、本当にありがとう。そのコンピが売ってるリンク→https://psonrecords.theshop.jp/
以上が今年のonettの音楽活動だけども、来年リリースする予定のアルバムの曲づくりはずっと続いてる。
さっき働かなければ曲が書けないという話に戻るけど、自分は働くこと以外に、ある程度ノイズのある環境にいないと曲づくりが捗らないことが最近わかった。こないだゆとぴやぶっくすで行われた田島ハルコPOP UP SHOP『ブックセンターたじはる』が終わり、俺と店主、田島さんファミリー、ウッチェリさんとくら寿司で打ち上げをしたときに「部屋がある程度散らかってるほうが創作が進む」と話したところ田島さんも共感してくれて嬉しかった。曰く「セルフネグレクトすることによりクリエイティブが発揮される」とのこと。本当にそう、なんて言っていると店主に呆れられてしまうが。雑多な空間を認識しつつ放置しながら創作に入るとだんだんゾーンに入っていける気がする。整理された部屋で作業するよりは少なくともね。たぶん千葉雅也も執筆のときたぶん似たようなことをしてると思う。(超テキトー)
今年は本当にいろんなことがあって、自分の好きなミュージシャンが次々と亡くなって悲しかった。けども2月に鮎川誠のロック葬に友人たちと行ったことが不謹慎だけど自分はとても楽しかった。アンプとかギターとか衣装とか本人のものが大量に置いてあって、でかい音でロックがずっと流れてて、遺影に向かって手を合わせて「ありがとう」なんて心の中で伝えてさ。「鮎川さんかっこよかったな」つって友人たちと帰り飯食ったの本当に良い思い出になった。この頃まさに自分は休んでいて弱ってた時期だったけど明日を生きる活力をもらえた。亡くなった本人の遺志や家族や関係者の都合もあるからなんとも言えないけど、こうして好きなミュージシャンとお別れする会を設けてくれるとファンとしては本当に助かる。
ライブを観に行くことも自分にしてはけっこー行ったな。豊田道倫、佐野元春&THE COYOTE BAND、山下達郎、Hi,how are you?、ArtTheaterGuild、オイッス、アニュウリズム企画、ダリルホールとトッドラングレンとコーネリアス…多分まだまだあるけどレジェンドとかベテランと言われるアーティストが多いな。来年はもっと若いアーティストも見に行きたい。
なんかいろんな人の名前を出してしまってだんだん申し訳なくなってきたが、俺は有名な人に媚びたり、擦り寄ったり、関係があることをひけらかしたりはしないよ。あと、かっこいい人になりたいけどかっこつけたくはない。でも今書いた文章でいろいろと"やってる"ようにもし見えてたらだいぶむなしいわね…!とはいえ「俺には…友達なんていない」と自虐したり一匹狼ぶるのも嫌だ。自分がやばいとき、誰かに助けてほしい気持ちも全然ある。自然でいいじゃん、なんでも。なんでもっとスカッと生きねぇのかな(アカギ)。なんだこいつって思われそうなブログになってしまった!
最後に今年もonettの音楽やライブを楽しんでくれたみなさんありがとう。来てなくてもXやインスタでリアクションくれるだけで嬉しいです。SNSで自分をフォローして!って人がいたら教えてほしい。お金やエロで騙そうとする謎な人以外フォローしますんで。特に今年のonettのライブに全部きてくれたジマーマンさん本当にいつもありがとう。ジマーマンさんのブログ読んでるよ。来年もやったりましょう!
今はテレビを消して明日賀友朗さんのライブに行く支度をしてる。
そろそろ行かなくちゃ。
このブログを見てくれたみなさん、来年もよろしくお願いします!